こんにちは、しろはりです。
私はモラハラ夫から逃げ出して別居しました。
それから調停と裁判を経て正式に離婚するまで約2年半かかりました。
その間これだけの調停と裁判をおこなっていました。
- 婚姻費用分担調停
- 離婚調停
- 面会交流調停
- 離婚裁判
- 簡易裁判
長かったです、ほんとに。
長期化した理由は主にこの2つ。
- 財産分与
- 面会交流
お金と子供のこと、これが最後までもめにもめました。
モラハラ夫は「親権」はいらないって言っていたのですが「面会交流」だけは独自の案をもっていて決して譲りませんでした。
今回はこの子供のことの中でも「面会交流」について書きます。
面会交流調停をすることになった経緯
離婚調停の話し合いのなかでも面会交流についての話し合いは行われます。
夫は親権はいらないけど面会交流はしたいと要求。
ですが、子供たちもモラハラ被害を受けていたので
怖いから会いたくない
と言っていたのです。
だから子供たちの気持ちを尊重し、面会は無理ですと拒否していました。
調停員の方々とも事情を配慮し話し合いを進めていく…はずだったのですが。
夫が調停でことごとく自分の要求が通らないことが気に入らなかったようで、不成立で終了させると言い出しました。
その後すぐに離婚裁判にはならず、夫側の弁護士を介して主に「財産分与」と「養育費」と「面会交流」について話し合いをしました。
それでもなかなか折り合いがつきませんでした。
モラハラ夫はとにかく一つ一つの要求が細かくてとても受け入れられる内容ではなかったのです。
無理です
こういう条件なら可能です
と拒否しながらもできるだけ打開案を提案していましたが、自分の意見を決して曲げないのがモラハラ夫。
そうこうしているうちに、突然夫側から「面会交流調停」を申し立ててきました。
面会交流調停とは
夫婦間で面会交流について話がまとまらない場合「面会交流調停」を申し立てることができます。
離婚とは関係なく別居中でも可能です。
裁判所から選任された調停委員を交えて、子供の年齢、生活環境、精神的負担にならないよう配慮しながら話し合いを進めます。
話合いがまとまらず調停不成立になった場合は、自動的に審判手続へと移行されます。
裁判官が調停等に現れた一切の事情を考慮したうえで、どのように面会をするのかついて審判を下します。
最後は裁判官によって決定されてしまうので裁判官への心証が重要です。
面会交流についての話し合い
別居後、面会交流について話し合う場はいくつかあります。
通常は「面会交流」についても、1→2→3の順に離婚の話し合いの中で解決していきます。
ですが、その中でもとくに面会交流についてモメる場合に「面会交流調停」を申し立てられるようですね。
面会交流について話し合いの流れ
この流れをみてもらえば少しわかりやすいでしょうか。
1、2、3の話し合いのなかですんなり面会方法について解決すれば問題ないのですが。
面会交流調停はいつ行なってもよいです。
他の調停・裁判と並行して行うことも可能。
ただし、面会交流調停で一度判決が出ている場合は、その後に離婚調停・裁判の中では争うことはできません。
【実例】面会交流調停はどうやって進行するのか
作成書類
面会交流調停で作成する書類は
- 面会交流調停申立書
- 主張書面
- 子の監護状況に関する陳述書
1の面会交流調停申立書については、夫が申立人で私は作成していないのでここでは割愛します。
裁判書ホームページの書式をダウンロードし記入例に沿って記述すればよいはず。
私のほうで調停中に作成した書類は2、3の2つ。
それぞれ私が書類作成したときのポイントについて書いておきます。
主張書面
私側から提示する面会交流について記述した書面です。
調停の1回目で要求されました。
双方の主張をこれで提示し話し合います。
私は弁護士にベースを作成してもらい、私の方でチェックと一部を記述しました。
まずは、直接面会交流を避けて間接交流の面会にせざるを得ない理由について、2項に分けて記述しました。
第1項
別居前に子供たちが受けたモラハラ事実と、それにより子供たちが夫を怖がっていること、拒否していることを主張しました。
子供たち一人ずつの心情について具体的に記述しました。
第2項
「記」の前述で、1の心情を考慮し直接面会することが困難であること、間接交流を主張する理由について書きました。
面会交流の具体的な実施方法案について「記」に記述しました。
私側から提示した面会交流方法の内容がこちらです。
裁判用書面の用語はわかりにくいので、簡略化して内容だけ記述します。
子の監護状況に関する陳述書
これも調停の1回目で要求されました。
私は弁護士からWordテンプレートをもらったのでそれを記入しました。
調べたら裁判所のホームページからテンプレートをダウンロードできます。
記載の仕方と添付資料の説明、記入例がありました。
ご参考までに。
添付資料を用意する項
3,5,7,13,14項については必要に応じて添付資料を用意します。
3 経済状況
【添付資料】最新の源泉徴収票,確定申告書,直近3箇月分の給与明細書,ローン明細書等
・・・私は源泉徴収票を提出しました。
5 健康状態
【添付資料】診断書等
・・・病気の症状があれば診断書を提出します。
私は別居前に不眠症状がありましたが、その頃には治まっていたので特に提出なしです。
7 住居の状況
【添付資料】間取り図,最寄り駅からの地図,家賃に関する資料
・・・銀行口座明細の家賃引落をコピーして提出しました。
夫に対して居住地は秘匿していたので、間取り図や地図は提出なしでした。
13 心身の発育状況,健康状態
【添付資料】母子健康手帳,診断書等
・・・子供たちがある程度成長していたからか、母子手帳の提出は要求されませんでした。
14 現在の通園・通学先における状況
【添付資料】保育園等の連絡帳,通知票,健康の記録等
・・・小学生は通知表で出席日数を提示しました。
保育園は公立のためか「公的文書になるので園から開示できないです」と言われました。
直接調査官から市役所の保育運営課に請求してもらうように依頼しました。
間接面会交流にしてもらうためにがんばって書いた項
以下の項は、私が記述したときに最も力をいれて書いたところです。
この書面の肝になるところです。
15 父母の紛争に対するお子さんの認識,あなたからお子さんへの説明
別居前は子供たちに夫のモラハラ行動が「お父さんは心の病気だからあなた達は悪くないよ、病気のせいだよ」と説明していました。
夫がいつか元の態度に戻って家族に歩み寄れる日が来たときのため、子供たちとの関係性を保つための配慮でした。
まあそんな日は来なかったのですけど。
別居後、子供たちには離婚のことを説明するためすべて正直に本当のことを話しました。
そのことを記述しました。
16 別居後の,同居していない親との交流状況
ここの記述ポイントは ❝ なぜ面会交流ができない状況なのか ❞ です。
その理由と面会交流についての考えをまとめ記述しました。
17 親権者となった場合の具体的な監護方針
ここでは、私が親権者であっても子供たちと問題なく生活できます!問題ないです!という理由について記述しました。
また夫は今住んでいるマンションを売却すると言っていたので、だったら私たちが住むので財産分与でこちらにくださいと主張していました。
そこもここに含めて書きました。
- 私には安定した職業と収入がある
- 仕事と子育てを両立しながら今現在生活できている
- 職場の理解もあり、ほぼ残業なく有給休暇を取得しやすい環境
- 子供たちが慣れ親しんだ居住環境で安定した生活したいので、夫の住んでいるマンションを所有したい
調停開始から判決まで
- 0日目夫から面会交流調停の申立て
- 2ヶ月後面会交流調停 1回目
夫:母親が面会を拒んでいる、親権も欲しいと主張
私:子供が会いたがらない意志を尊重していると主張 - 3ヶ月後面会交流調停 2回目
双方の聞き取り
調停員と面談の予定をいれる - 4ヶ月後相談員と私が面談
夫と私と別日時で呼び出して面談
- 5ヶ月後面会交流調停 3回目
- 6ヶ月後調査員の家庭訪問
- 7ヶ月後調査員と子供たちが面談
- 8ヶ月後面会交流調停 4回目
間接面会交流でとの調査報告が提出
- 10ヶ月後面会交流調停 5回目
夫が調査報告の内容を受け入れず不成立が確定
- 11ヶ月後面会交流審判
裁判官との対話
夫:子供と仲直りするように努めたと主張
私:ずっとモラハラ行為を続けていて仲直りは全く無かったと反論。
子供たちの意志を尊重してほしいと主張。 - 12ヶ月後判決
間接面会交流でと判決
面会交流調停で最終的な判決がでるまで約1年かかりました。
この経緯のなかで特筆するならば間違いなく調査委員の存在です。
特に子供たちと調査員の面談は、親のいない所で面談を行います。
調査員による調査内容がどんなものだったかを書いておきます。
相談員と私が面談
相談員には、主に家族との生活内容について質問されました。
- 私の仕事について
- 別居前の生活スケジュール(起床、出勤、帰宅、食事、就寝など)
- 家事分担について(食事作り・片付け、洗濯、掃除など)
- 子供の世話分担について、園や学童の送迎、
- 別居前の生活スケジュール(同上)
・・・等
大体ですがこのような質問をひととおりされた記憶です。
調査員の家庭訪問
家庭訪問の目的は
- 調査官が子どもたちと仲良くなるため
- 掃除や洗濯などの生活状況や母子関係が良好かなどの調査
です。
とくに気負うことはなかったです。
すごく部屋が汚れているとかでなければ普段どおりで大丈夫です。
(そもそもそんな生活環境では子育てできないし)
家庭訪問で、子供たちも相談員に多少は質問をされますが、あまり色々聞かれることは無いかと思います。
調査員と子供たちが面談
ここが一番の肝心なところです。
子供たちを裁判所に連れて行き、相談室で相談員と子供1人ずつ面談を行います。
相談室へ私は同行できませんし兄弟2人でもない。1人ずつです。
しかも親は面談直前に接触できないように、相談室の手前にある待合室で待機させられます。
時間にして1人30分くらい。
2人とも面談が終了したら、待合室に子供たちを連れてきてくれていっしょに帰りました。
相談室の中にはおもちゃがいっぱいあって、それで遊びながら相談員と話をしてきたらしいです。
子供の面談を乗り切るポイント
子供に対して「質問されたらこう答えなさい」とか教えてもそのとおり答えることは難しいです。
だって子供ですもの。
親の考えているような答え方をしてくれるわけではないし、そんな練習してもあまり意味がないです。
では調査員との面談にむけて、子供にどのように伝えておくべきか。
私が弁護士から受けたアドバイスはこの3つです。
- 質問には素直な正直な気持ちを答えて大丈夫
- 「お父さんに会ってあげたらどう?」と聞かれた場合
- お父さんのことが「怖い」「会いたくない」理由を聞かれた場合
質問には素直な正直な気持ちを答えて大丈夫
相談員は子供の味方です。
結局のところ相談員は子供のために調査してくれています。
子供には「本当の気持ちを確かめるためにいろんな質問をするけど、正直な気持ちを好きなように答えてよいよ」と伝えます。
質問に対して、あのときは楽しかった、楽しくなかった、などと素直に答えてもらってよいです。
「お父さんに会ってあげたらどう?」と聞かれた場合
そのときも素直な気持ちで答えてよいけど「会っても良い」と答えた場合は会うことになるよ。
後になって「やっぱり嫌だ」は言えないことは伝えておきます。
お父さんのことが「怖い」「会いたくない」理由を聞かれた場合
そのときに「お母さんも怖がってる」とか「お母さんも会いたくないと言ってる」とかお母さんのせいにすることは言わないように伝えます。
「どういうことが嫌だったのか自分の言葉でちゃんと話さないとだめだよ」と伝えます。
最後に
日本の裁判所は面会交流推進派です。
「離婚した後も両親と会うことが子供にとって良いことだ」という考えです。
たとえモラハラ行為をする親でも面会交流は必要と判断され、面会実施とする判決がバンバン出ている、と担当の弁護士も言っていました。
また1回試しに面会してみようと実施した場合、そのとき子供が嫌な気持ちになったとしても大きなトラブル(面会時に連れ去りや暴力をするなど)がなければ継続して面会することになります。
もちろん正常な相手との面会交流は子供にとって有益でしょう。
ただ相手がモラハラ加害者であれば話は別です。
面会交流調停を乗り切って子供にとって安心できる生活環境を手に入れましょう!
それではまた。
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